生きているキセキ 〜The miracle of being alive〜

私と娘、息子、そして天国の夫のハナシ。

お父さんのダッフルコート

息子と学校の話になり

友達がニット帽にマスク、サイズの合っていない大きなコートを着てくる

まるで病人みたいなんだよって


そうか、寒いからコートね!

コートを着て来る子はどれ位いるのか聞いた

半分くらいらしい


オラも欲しいなー

ダッフルコートがいい!


息子はコートを持っていない

娘が高校生の頃も着ていなかった

いらないって言ってた

だから、何の疑いもなく

息子にも欲しいかどうかさえ聞いていなかった(笑)


娘は自転車で20分程の高校へ通っていた

息子は1時間の電車通学


そっかぁ

寒いよね^_^;


と言うわけでダッフルコートを通販で探した

『ダッフルコート大きいサイズ』

で検索

今の流行りはショート丈らしい

かなりの数があった

ただし、XLまで

それ以上だといきなり数が少ない

しかも、息子は昔ながらのロング丈がいいと言う

もうね、探した、探した^_^;


やっと見つけたのが、ちょっと高い

でも、しかたがない(-_-)

3Lか4Lか…

メジャーで息子の体中を採寸

肩幅と胴が同じ(笑)

120センチ!(◎_◎;)

もー、太り過ぎだわー

デブはお金がかかるんだからねー

なんて笑いながら採寸した


そうだ!

お父さんのダッフルコート着れないかな?

と思いついた

でも、よく考えてみたら、処分したような気がして

がっかり(._.)


そのダッフルコートは

お父さんが成人した時にお義姉さんが買ってくれた

20年以上ずっと大切に着ていたコートだった


これさ、あったかいんだけど

すごく重いんだよ

とお父さん、言っていたな…


なんで処分しちゃったのだろう


お父さんが倒れて、引越しする時にスーツやワイシャツ、革靴、ネクタイ等処分した

もう仕事に行けるようにはならないと確信していたからかもしれない

お義姉さんが、

もしまた仕事に行けるようになったら

その時は私が買ってあげるよ!

と言ってくれた

もちろん、お義姉さんだって

お父さんの完全復活なんてないのは分かっていたはず

でも、私にそう言ってくれたのだ


あの時、もう仕事には行けないとは思っていたけど

まさか死んでしまうなんて、全く考えていなかった

あの時にもしかしたら死んでしまうかもと思っていたら

お父さんの物は何ひとつ処分出来なかったと思う


お父さんが死んでから

処分した物は…

まな板、ゴミ箱

そんなもんしかない


まな板もゴミ箱も、かなり悩んでやっと新しくした

お父さんの物に限らず

お父さんが使った物

お父さんが見た物?

知っている物?は

なかなか処分することが出来ない


一体いつまでそうしているのだろうな…

ダッフルコート

どこかにしまってないかな(._.)


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