生きているキセキ 〜The miracle of being alive〜

私と娘、息子、そして天国の夫のハナシ。

質問…

緩和ケアに移って

アンケート用紙を渡された

患者用と家族用

患者用は代筆可能


では、事情聴取をはじめます(笑)

と、言って内容を読みながらアンケートの記入をした


以上で終わります(笑)


そしたら…

父が真顔で言ってきた


では、質問します


毎日こうしてココに来るのは

イヤじゃありませんか?



ウトウトしていた父が

突然、サラッと

真剣な質問をして来たから

私は驚いた


そして


イヤなわけないじゃん!

毎日毎日じいちゃんに会えて

嬉しいよ!

ありがとね

どうもありがとう


と泣かずに言えなかったけど

気持ちをちゃんと伝えた


父も泣きながら

そんなこと言うな、申し訳ないな

ありがとう、ありがとう

って


その後は

いつものように

くだらない話をして

ふざけて

笑って過ごした


毎日、帰る時は後ろ髪をひかれる想いがして困る


じゃあ、そろそろ帰るね

と言うと

ティシュはまだあるか?

テレビカードは?

布団をはがしてくれ

とか色々言って来る父

帰って欲しくないのだろう


じゃっ、

今日もありがとう

と全力の笑顔をつくって父の手を握る

ガマンしても

泣けてしまうのだ


明日は息子の文化祭だから

あさってはスクーリングだから

父に会いに行けない


たった2日…

違う、2日もだ

日に日に悪くなる父にとって

たったの

ではないのだ


明日、あさっては

妹と弟が行ってくれるのだけど

父は

私は来て当たり前だと思っているから

その私が行かなかったら

またイライラしたり

混乱してしまうかもしれないと

思うと心配でしかたがない


とは言っても

文化祭もスクーリングもね…

行かなきゃね



記憶が曖昧な父が

混乱しないで済むかなと思い

大きめのスケッチブックをおいてきた


日付けと

来る人の名前を書くことにした



あさっては

父が一番会いたい人

母が行く


父にはまだ言っていない


母に会ったら

また号泣するのだろうな…


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