生きているキセキ 〜The miracle of being alive〜

私と娘、息子、そして天国の夫のハナシ。

記憶

父がまた怒って電話してきた^_^;

何で来ないんだ

7時半の約束なのに

と怒りながらも困っている口調だった


今日は緩和ケア病棟に移る日

父はなぜか7時半だと思い込んでいた

本当は10時から11時の間なのに


私は10時に父のところに着いた

そしたら

やっぱり怒っていた


誰も来ないから、どうなるかともう心配で心配で…

とひとりで疲れ切っていた


病棟の移動のあと

担当医が父に話をしに来た

私にではなく、父に色々と質問や確認をした

病状のこと

緩和ケアに来た理由など…


父は全て、子ども達に任せている

先生の言う通りする

と言って

先生の質問には

ほとんど答えられなかった

手術しないと決めたことですら

忘れていた


私が父のところから帰って

帰宅した頃

父から電話がきた


お前は今日、じいちゃんに会ったか?

って!(◎_◎;)

びっくりした


最近の父は

新しい記憶がすぐに消えてしまう感じだ

昨日も弟に

私が父の寝ている間に、黙って帰ったと言ったらしい


じゃあね!

また明日来るから!

と握手して別れたのにだ


薬のせいなのか

年のせいなのか

入院生活のせいなのか

はたまた

全部ひっくるめてなのか…


父自身も

きっと戸惑っているのだろう

完全に

何もかもが分からない訳ではないから

余計にしんどいのかなと思う

イライラもするはずだ



今日は里芋とさつま揚げ、にんじんの煮物を作っていった


うん!美味い!満点だー^_^

と言っていたけれど

もう忘れているかもしれないね


こうなった今

思うのは

父にとって

昨日とか今日とか

明日やあさっては…

なんて

そんなことは、どうでもいいのかもしれない


いま…

今、その瞬間、瞬間だけが

生きていると感じられる時間なのかなと


なんて言ったらいいのだろう?

今を生きるだけ

とでも言うのかな?

今の積み重ねが

ただ溜まって

過去や未来になっているだけ


でもね

すごーく昔のことは

ちゃんと覚えている

年寄りって

そうなんだよね


それでいいのだと思う


例え

私が行ったことを忘れられても

私は行ったわけだし

私はちゃんと覚えてる

父との時間を

思い出として

ずっとずっと忘れなければいいのだ


それでいいのだと思う


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