涙が止まらない
最上のわざ
この世で最上のわざは何？
美しい心で年をとり
働きたいけれども休み
失望しそうなときに希望し
従順に平静に、おのれの十字架を担う
若者が元気いっぱいで、神の道を歩むのを見ても妬まず
人々のために働くよりも、謙虚に人の世話になり
弱って、もはや人のために役に立たずとも
親切で柔和であること
老いの重荷は神の賜物
古びた心に、これで最後の磨きをかける
まことのふるさとへ行くために
おのれをこの世につなぐ鎖を
少しずつはなしていくのは、真にえらい仕事
こうして何もできなくなれば、それを謙虚に承諾するのだ
神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる
それは祈りだ
手は何もできないけれども
最後まで合掌できる
愛するすべての人のうえに
神の恵みを求めるために
すべてをなし終えたら
臨終の床に神の声をきくだろう
「来たれ、わが友よ。我、汝を見捨てじ」と。
私は無宗教だけど
この最上のわざが気に入っている
何ヶ月かまえに映画 ツナグを観て知った
エンドロールで、出演者でもある樹木希林さんが朗読していた
多分、父は今
この世に繋ぐ鎖を少しずつ離しているのだろう
最期の時には
愛するすべての人に神の恵みを求めて合掌してくれるのだろう
今日の父は元気がなかった
しんどそうで、口数も少なかった
こんなふうに
徐々に弱っていくのだろうと考えていたら
最上のわざを思い出したのだ
手術すると決めたけど
今は
なんとなくだけど
もう手術は出来ないと言われそうな気がする
めちゃくちゃ悩んで
リスクを承知の上で
それでも食べたいと思って決断した父が
かわいそうでならない
眠そうにしてる父に
眠りなよと言ったら
やだ、お前がいるのにもったいない
なんて言う(-_-)
もうね
涙をこらえるのに大変だった
明日は誰が来てくれるの？と
私が居るうちから心配している
まるで
子どものよう
神様、父が苦しみませんように
残りの日々が
穏やかに過ごせますように
お願いです
お願いします。
