生きているキセキ 〜The miracle of being alive〜

私と娘、息子、そして天国の夫のハナシ。

選択 これからのこと

これは私の勝手な想いです

同じよう病状や立場の方が不快に感じるかもしれません。



私と弟で、主治医の話を聞いた


父の今の状態は

転院する前より悪くなっている

特に肝機能が低下していて、肝不全だと

腎不全にもなっている


直腸の癌の摘出手術は出来ない

ただ、人工肛門をあげるだけなら可能だと


人工肛門にすれば、食事は出来るようにはなるけど

肝機能は良くなることはないから

食欲が出るかは分からない


手術をすることで

肝機能がもっと低くなる可能性もある、ということは寿命を縮めることに繋がる

それと

肝臓の痛みに加え、手術の傷の痛みも増える

肝臓の癌が腹膜内に弾け出たら

その時点で命がない

いつ弾けてもおかしくない状態

抗がん剤治療も出来ない

出来ることは

痛みの緩和のみ

余命は長くて半年


まとめると、こんな話だった


今現在も父は

手術する気満々だ

痛いのも直腸の痛みだと思っている


そんな父になんと言えばいいのだろう

主治医は何通りか言い方を提案してくれた


本当のことは何も言わず、死ぬ時まで嘘をつき通す


全て話して、手術をするかしないか父に決めてもらう


痛みは変わらないけど、手術をすれば

食事が出来るようになるとだけ言う



私や弟や妹は全て話すのが良いと思った

でも、今日の私は迷ってる

父に面と向かって

半年以上は生きるのは難しいと言えない

父が知った時の悲しみを思うと

言わなくてもいいのではないかと思った


どうしよう…

と悩んでいると、息子が帰ってきた

迷っていることを話したら


じいちゃんに嘘つくのはダメだよ

ちゃんと本当のこと言わなきゃ。

本当のことを言って

じいちゃんのしたいようにさせてあげるのが一番だよ。

何も知らないで死んでいく方がかわいそう。

嘘ついたら

お母さんはきっと後悔するよ。


と言われた(T_T)


そうだよね

そうだよ

分かっているけど

ベットにいる父の顔を思い浮かべると…


言えない(T_T)


でもね

父が辛いだろう

かわいそう


そうなのだけど

私が言うのが辛いとか悲しいとか

だから

迷いだしたのかもしれない

自分が悲しいのが辛いから


そういう考えは

やっぱり正しくはないのかもしれない

父の意思を一番に考えてあげなくていけないのだよね

嘘はダメ

息子の言う通りだよ

うん

嘘はダメ


私が辛くても

悲しくても

きちんと父に話さなければいけないのだね

でも…

父の顔を浮かべるだけで

泣けてくる(T_T)

あと半年生きられるか分からないなんて

そんなこと言われたら


辛いよね(T_T)


命の終わりを知ったあと

どんな気持ちで生きるのだろう


考えると涙が止まらない


父は手術して欲しいと言うのだろうか

私にはわからない、全然わからないよ


癌は死ぬまでの猶予があるからいい、なんて聞いたことがあるけれど

そうだとは限らないと

今は思う


人はいつか必ず死ぬ

いつかは死ぬけど

ここまで

ここが限界だと言われるのは

やっぱり衝撃的で悲しいし

辛いことだよね

ちがうかな…


父は

どう感じるのだろうか


考えたくない

逃げ出してしまいたい


一番辛いのは父なのにね

私、やっぱりダメだね


考えれば考えるほど

分からなくなるよ(T_T)


父は何を望んでいるのだろうか。


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