生きているキセキ 〜The miracle of being alive〜

私と娘、息子、そして天国の夫のハナシ。

お父さんへ

お父さんが居なくなって、二度目の夏。


お父さんが倒れる前、元気だった最後の夏は何していたか憶えてる?もう三年前の夏ってことだね。

私は仕事で、娘と息子とお父さんとで築地の市場に行ったんだよ。

美味しいって評判の海鮮丼を食べにわざわざ。

甘〜い厚焼きたまごを二つも買って帰って来たよね。

あの頃はまだ娘は高校生三年、息子は中学一年だったよね。


九月には日帰りで日光に行ったね。

大涌谷の黒たまご食べたり、真っ黒な肉まんも食べた。

すすきがキレイだった。

あの日の写真が元気なお父さんの最後の写真になっちゃったね。

一昨年の夏は入院してたもん。

私、毎日お父さんのところへ通ってた。

暑くてさ…

寒くさ…

病院からの帰り道、よく泣いてたよ。

お父さんがかわいそうで、切なくて、後悔ばかりで。


でも、

それでもお父さんは生きていてくれたから、それだけで十分だと思ってた。


私の乳がんの治療が始まって、お父さんのところへあまり行けなくなって、申し訳なかった。

お父さんが、あんなに急に死んでしまって、私思ったんだ。

死んでしまうんだったら、もっともっと会いに行けばよかった。

がんの治療は後にすればよかったって。

お父さん、ごめんね。

ひとりぼっちにして。

私のこと許してくれるかな…


ごめんねも、ありがとうも、お疲れさまも、


さようならも言えなかった。

お父さんが生きているうちに言いたかったよ。


お父さん、

この曲、前にも言ったけど

お父さんが居なくなって少しして見つけたの。

お父さんのことみたいでさ、涙が止まらなかった。

お父さん、聴いてね。


花の匂い   Mr.Children

http://youtu.be/6BsZ1d9UE5I



                                        お母さんより






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