生きているキセキ 〜The miracle of being alive〜

私と娘、息子、そして天国の夫のハナシ。

回顧録2012.5.6 通夜

気分を害する内容かもしれません。ご注意ください。




この日は午後からだったか豪雨だった。

斎場につくと、お父さんが長年勤めていた会社の社長や社員の人達が受付をしてくれていた。

祭壇には沢山の花が飾られていた。

その中央にお父さんの棺があった。

棺の上には千羽鶴が載せられていた。

弟の彼女が、お父さんが入院中にひとりで二週間かけて折ってくれた物だ。

私は棺の顔の部分の扉を開けて『お父さん、お母さん来たからね』と声をかけた。


会社には私も5年勤めていた。その頃からの知り合いやお父さんの見舞いで会ったことのある人達でいっぱいだった。懐かしかった。




通夜が終わり、私は来てくれた人達とたくさん話をした。知らなかったお父さんの話も聞けたりして、笑ったり泣いたり、あっという間に時間が過ぎていった。


本来、通夜のあとは一晩中、お線香の火を絶やさないらしいが、この斎場の決まりで夜は火をつけてはいけないことになっていた。

ただ、控室に泊まることが出来た。

私は当然、最後の夜をお父さんのそばで過ごしたかった。

でも、お義兄さんに体にさわるから帰りなさいと言われた。大丈夫と言ってもダメだった。

私の代わりにお義兄さん、娘と息子と弟が泊まることになった。


私は家に帰ったあと、明日の喪主の挨拶を考えた。

疲れたし眠いのに、挨拶のことで頭がいっぱいで、ほとんど眠れなかった。


明日は本当に、本当にお父さんとサヨナラだね。



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