生きているキセキ 〜The miracle of being alive〜

私と娘、息子、そして天国の夫のハナシ。

回顧録2012.5.5 旅支度

気分を害する内容かもしれません。ご注意ください。





約束の時間に私とお父さんの親族で斎場へ行った。

20分位だったか待たされて、お父さんの眠る部屋へ。

お父さんは白い着物のような衣装を着せてもらって棺の中にいた。

納棺師の女性と男性がひとりづついた。

お父さんはキレイにお化粧をしてもらったらしく、髪も整えられて本当に眠っているようだった。


集まった親族が順番に旅支度をした。手甲、すねあて、足袋の紐を固結びする。首には頭陀袋を下げていた。中には六文銭が入っている。

三途の川を渡る為のお金だと説明してくれた。

頭の上に編笠、利き手側には杖を入れ、足元にはわらじを入れた。

最後に私が、胸の上に組まれてる手に数珠を持たせた。

これで旅支度も出来上がった。

真っ白に包まれたお父さんは、こんなこと恥ずかしいけど、とても男前だと思った。


お父さんはあの世へ旅に出るんだ、もうそばに居られないんだと思うと悲しくてしかたがなった。


明日の通夜まで、またお父さんは保冷室へ…。




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